前回までに、2つの自律神経「交感神経」と「副交感神経」
について解説しました。
交感神経は、「活発に働いているとき」や「強い
緊張をしているとき」に働き、副交感神経は、
睡眠時やリラックスしているときに働きます。
この二つの自律神経がよいバランスを保つことによって、
健全な生活を送れるようになります。
自律神経は、いずれの機能が低下しただけでも、
日常生活に悪影響を及ぼすようになります。
例えば、交感神経の働きが低下すると、お昼になっても、
眠気がとれず「だるさ」「集中力や記憶力の低下」
などを生じ、積極的な活動ができなくなります。
又、副交感神経の働きが低下した場合には、
不眠症などを生じ、身体の疲労が蓄積され、
やがて身体を壊してしまいます。
このように、二つの自律神経は、健全な生活を
維持する上で大切な働きを担っています。
ところが近年では、夜型生活者が増え、仕事や家事、
受験で深夜まで起きている人が増えています。
本来、副交感神経は、夜が近づくと働きを強め、
それに並行して交感神経の働きが低下していきます。
しかし、夜型生活が当たり前のようになると、夜に
なっても副交感神経が正常に働かず、活動神経が
活発に働いたままになってしまいます。
そのため、深夜になって身体が疲れていても、なかなか
寝つけないようになるのです。
これは、自律神経が乱れた典型的な一つの事例でも
あります。
このように、自律神経のバランスが崩れた状態が長い間、
続いている症状を「自律神経失調症」と呼んでいます。
自律神経失調症は、現代病としても知られるように
なり、自律神経失調症を煩うと、心身ともに様々な
不調を生じるようになります。
次回は、自律神経失調症の詳しい症状について、
解説いたします。
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